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29「全部だきしめて」

721日、シンガーソングライターの吉田拓郎さんが、最後のテレビ出演をするということで話題となりました。芸能活動は年内いっぱい続けられるそうですが、テレビで拝見できる最後の機会となりました。

拓郎さんは現在の鹿児島県伊佐市大口生まれで、小学校2年生までは鹿児島市の谷山で過ごされたそうです。ヒット曲「夏休み」の歌詞は、谷山での少年時代を思い出しながら書いたといわれています。

さて、私(筆者)自身は拓郎さん世代のど真ん中ではありませんが、1996年からフジテレビで放映されていた音楽バラエティ「LOVE LOVEあいしてる」を観るのがとても好きだったんです。実は、共に司会をされていたアイドルデュオKinKi Kidsを叔母と一緒に応援していたのです。毎回番組のオープニングでは、KinKi Kidsをはじめ、拓郎さん等有名ミュージシャンが演奏している姿がかっこよくてかっこよくて…。その影響でギターを弾き始めたほどでした。

 オープニング曲で歌われていたのは、拓郎さんが書き下ろした「全部だきしめて」。先述した721日最後のテレビ出演、「LOVE LOVEあいしてる 最終回・吉田拓郎卒業SP」でも歌っている姿を見ることができました。

 

  全部だきしめて きみと歩いて行こう きみが泣くのならきみの涙まで

  全部だきしめて きみと歩いて行こう きみが笑うならきみの笑顔まで

 

 久しぶりに聞いたその楽曲を、まじまじと歌詞を眺めながらふと「お慈悲の仏さまのようだな」と思いました。もちろん制作の本意をうかがい知ることはできませんので、私の勝手な味わいでしかありませんが、「仏さまのお心のような言葉が紡がれているな」と有り難く感じたことでした。

 遠い世界で待ちぼうけしているわけじゃない、今ここに至り届き、抱きしめて、決して離さず、ともにこの命を歩んでいてくださるお方を、大慈大悲の仏さまと聞かせていただきます。一人じゃ抱えきれない、でも抱えていかねばならない苦しみ悲しみを、一緒に抱えていてくださる、そんな温かさを感じずにはおれませんでした。

 

「全部だきしめて」有り難い楽曲だなぁ。

  

本願寺鹿児島別院 山﨑弘純