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27「実は支えられている私たち」

普段は保育園で働いています。

 

 Aくん(3歳児さん)が初めて保育園に来た時のことでした。初めての保育園でしたので、 ずっと「お母さん、お迎え来ない?」と泣き続けていました。その時は、覚悟を決めて午前中一緒に過ごしました。花に水をやったり、遊具に登ったりして、ごまかし、ごまかし時間を過ごしていました。11時ぐらいになってそろそろお母さんが迎えに来るだろうという見通しがたったんでしょうね。気持ちも落ち着いてきたのか、「お母さんに電話して!」という言葉も減ってきました。

 

 そして、お母さんが迎えに来て笑顔で「さようなら」をするときのことでした。

 「ぼくがいなくなっても泣かないでね!」(バイバイ)

 「え?」「あ、さようなら」(バイバイ)

 

 私は泣いて訴える彼を必死で支えていたつもりでしたが、彼からしたら「自分が先に帰ってしまったら一緒にいたこのおじさんは一人になって寂しくなってしまうかもしれないな」なんて思ったんでしょうね。「いなくなっても泣かないでね!」(バイバイ)と走り去っていきました。

 

 私たちは小さい子どもと接しているときについ「自分が守ってあげている」「気をつけてあげねば」と思っていることがあるかもしれません。それはそれで間違いではないですし、必要な場面もありますが、実は、私たちが彼らを気にかけるのと同じくらいに、彼らも私たちを気にかけているのでしょう。

 

 「知らず知らずのうちに彼に支えられていたんだなー」と振り返ることでした。

 

 Aくん小学校でも頑張ってね!

 

南九州市 光雲寺 佐藤一曉