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25「あなたは何歳?」

 

お通夜の席で驚かれたことがありました。

「うちの祖父は98歳だったと思うのですが、何故このお位牌には100歳と書いてあるのですか?間違いかと思ったら、司会の方も100歳と仰ってて…」

仏教においては多くの場合、亡くなった方の年齢を「享年」で表します。「行年」と表す場合もあります。

そしてこの年齢は実際の年齢と少し異なります。

古来の日本では生まれた瞬間から一歳でした。これは色々な説明の仕方がありますが、仏教では母親のお腹にいる時間も立派な生命とみていた、というのと、何かを数える時は1から数える(ゼロから数えるものは存在しない)という理由があります。個人的には前者の方が好きです。

しかしこれだけだと「年齢が1歳ズレるのは分かるけどなんで2歳ズレてるの?」と思った方もいるかもしれませんね。

これは日本には明治時代まで誕生日という文化がなかったことが理由です。

Wikipediaで有名な戦国武将を調べても、ほとんど見つかりません。ではいつ、歳をとるのか。それはお正月でした。1月1日に年齢が一つ増える、というわけですね。

「あけましておめでとう」はハッピーニューイヤー!というよりはむしろハッピーバースデー!だったわけです。

極端な例では12月31日に生まれた赤ん坊は1日で2歳になるわけですから、実年齢と2歳ズレるのはこのためです。

そして明治以降、西洋文化である誕生日が浸透し、海外と同じように「0歳から数えて誕生日で歳が増える」ようになった、と教わっています。

 

実はある動物は割と近年までこの享年(数え年)で年齢が数えられていました。

それは競馬の競走馬です。馬齢というのですがこれ「生まれた時点で1歳、お正月を迎えたら2歳」と数える数え方でした。2001年に「年齢が上がるのはお正月だけど生まれた時点では人間と同じように0歳」と改められました。

 

さて、皆さんの現時点での享年(天から享けたいのち、という意味ですから生きている時点では本当はこの表現はしませんが…)、知りたくないですか?

この1年(今だと2022年ですね)に誕生日がもうきたよ!という方は実年齢にプラス1歳、まだ誕生日来てないなーという方は実年齢にプラス2してみてください。

それが現時点でのあなたの享年となります。

ちなみに私はまだ誕生日(11月23日)が来ていないので、プラス2して35歳…

うーん、なんかしっくりこない、不思議な感じですね。

 

薩摩川内市 慶光寺 黒屋慶信