2024年も半分ほど過ぎました、皆様にとってどんな一年になっていますでしょうか。既に色んなことが起こっていますが、私自身とても衝撃だったのが1月1日の能登半島の地震でした。おそらく私だけでなく日本中の人が、衝撃を受けたのではないかと思います。今も多くの人が避難を余儀なくされていますが、私も出来る範囲で支援活動など協力していきたいと思うことです。
そして、今年の1月17日、新聞に「1.17のつどい」の事が紹介されていました。1.17のつどいとは、1995年1月17日に起きた阪神淡路大震災にて亡くなった方をご縁として始まった追悼式でした。はじめは被災地の阪神淡路を中心に営まれていましたが、今では神戸、広島、東京、福島など色んな場所で開催されるようになったと言います。この追悼式の内容はとてもシンプルで、紙灯籠や竹灯籠を川に流し、黙とうを捧げるというものでした。灯籠には「希望」「光」「平和」をテーマにした言葉が書かれるそうですが、今年は能登半島地震に関するものも多かったと言います。「がんばろう石川能登」「ほかの被災地とともに」といった言葉が並んだと言います。阪神淡路大震災からもう30年近く経ちますが、そこで起きた悲しみは今も消えることなく日本中の人々を結び付け、能登半島で起きた災害にも積極的に関わっていこうとするはたらきになっているようにも思いました。
浄土真宗の仏様は阿弥陀仏という仏様で、よく大悲の仏様とも呼ばれています。私達はこの大悲のはたらきによって救われると言います。大悲のはたらきとは何か、それはたくさんあると思いますが、1つには「あなた(私)は一人ではないよ」というものがあるのではないかと思います。人生におけるどんなにつらく悲しいことも、誰かに伝わっているという事ではないかと思います。「1.17のつどい」を通して、この追悼式は自分の知っている特定の人を追悼するだけに留まらず、今この瞬間も苦しみ悲しみの渦中にいる誰かに対して「あなたは一人ではないよ」と静かに、でも力強く伝えてくれている、そんな営みではないかとも思います。大悲のはたらきは、人と人が時間や場所を超えてつながることのできるはたらきであり私たちに生きる力を与えてくれるものではないかと味合わせて頂く思いです。
2024年も残り半分ほどになりました、これからどのような事が起こるのか、それは誰にも分からない事かと思いますが、無常なる世界の中で生きている限り、どんな人でも必ず厳しい現実に直面する日がやって来るのだと思います。大変につらい事実だと思います、ですが、だからこそ大悲のはたらきがあることを忘れないように今日を生きていきたいと思うことです。
南さつま市 福田寺 櫻井惇紀
